もともと、自然界では、鉄は、酸素が硫黄と結合して酸化鉄とか硫化鉄といった安定した形で存在しています。それを人間は無理やりに鉄分の純度を上げて取り出して、武器を作り、農具を作り、レールを作り、パイプを作り、いろんな器具作って人間生活に役立ててきました。
でも、鉄は自然にもどりたがっているのです。そこで酸化して錆びます。錆びると体積が増えます。ごわごわと膨張するのです。膨張するときにまわりが弱ければ膨張する力でまわりの材料は破壊されます。
鉄筋コンクリート建物の場合、鉄筋はいきなり表面近くには存在しないように内部に入っています。でもなんらかの原因で、表面から近い部分にあれば、薄くなったコンクリート部分は鉄の錆びによって簡単に破壊されます。はじめは、茶色の錆び汁がうっすらと見える程度ですが、そのままにしておくと、軽く叩くだけで、表面が剥離するようになります。これは危険です。コンクリートかモルタルが剥離するのですから、落ちると大変なことになります。ましてや高いところから落ちる場合には非常に危険なことになります。
バルコニーや廊下の手すりが鉄の場合、手すりの足元がコンクリートに埋まっていても、わずかなひび割れから水が入り込んで、内部の鉄部を錆びさせることがあります。この場合も、鉄の錆の膨張力が埋めモルタルやコンクリートを破壊します。目で見てわかる場合もあれば、ハンマーで叩いた音の違いでわかることもあります。 そんな時には剥離した部分が落下する前に改修工事を急ぐ必要があります。
マンション建物内には、屋外鉄骨階段をよく見かけますが、錆びたままにしておくとみっともないばかりでなく、塗り替え工事に余計な手間や費用がかかることになります。できれば5年に一度くらいは塗り直しておきたいものです。