仮設工事は、工事期間中だけ使用する施設や設備を準備する工事です。
仮設工事で設置する各種の設置物は、工事期間中の現場管理や安全管理・品質管理を行う上で、非常に重要です。マンションなどの大規模修繕工事では、主に次のような施設・設備を設置します。

工事作業員や必要なものの管理に必要な施設・設備の例

現場事務所・作業員休憩所

修繕工事の現場には、現場監督が現場管理を行うための事務所と、作業員の休憩所となる施設が必要です。
マンション敷地内にスペースがある場合は、プレハブ等を設置します。緑地帯や駐車場に設置することが多くなっています。敷地にスペースがない場合は、集会室や近隣の賃貸物件を借用して設置することもあります。

プレハブを設置した現場事務所
集会室を借用した現場事務所

資材置き場

塗装材料や防水材料などの資材を保管する場所です。
工事で使用する材料の一部には、可燃物や、健康に影響のある物質を含むものもあります。そのような材料は、施錠できる資材コンテナで厳重に保管管理します。


廃材置き場

工事で発生した廃材を保管する場所です。
廃材は産業廃棄物ですので、許可を受けた運搬・処分業者に処分を委託し、産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票)で管理の上運搬・処分します。


工事用トイレ

現場職員や作業員が使用するトイレは、敷地内に仮設トイレを設置することが多いですが、共用トイレがある場合は借用させていただくこともあります。
仮設トイレは、周りから見えないように目隠しします。女性の現場職員や作業員がいる場合は、当然のことですが男女別トイレを設置します。


工事用掲示板

小野工建からお住まいの皆様へ、工事についてお知らせする掲示板を設置します。洗濯物情報・当日の作業内容などは、毎日更新します。
お住まいの皆様が毎日見られるものですので、できるだけ見やすく掲示することを心かけています。
工事に関するご意見やアンケートなどを投函する連絡箱も設置します。
お住まいの皆様への掲示板

工事作業を行うために直接必要な作業床を設置する例

足場

マンションの大規模修繕工事では、作業を行うために、建物の周囲に鋼製の足場を設置します。
設置する足場の倒壊や作業員の墜落を避ける対策などを計画し、労働基準監督署に申請。受理された設置方法で足場を設置します。
足場の組み立て・解体作業は、大規模修繕工事で行う作業の中で、最も危険な作業です。作業手順や安全設備、作業範囲の立ち入り禁止措置などを毎日繰り返し確認し、事故を起こさない体制で臨んでいます。


ゴンドラ

ワイヤーで吊るした作業用の籠(ゴンドラ)を上下させる工法です。
地面に設置する足場での対応が難しい20階以上の高層物件や、建物の立地条件から通常の足場が設置しづらい物件に使用します。
最近は、ゴンドラの大敵である風に強いガイドレール式ゴンドラも普及してきました。今後ますます活躍の場が増えそうです。

足場を組みにくい場所でのゴンドラ
ガイドレール式ゴンドラ